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ブログ : 2020年11月

「あなたの膝痛は "前型" それとも "後型"?」

この問いかけは実際に膝の痛みを訴えておいでの方に行っている最初の質問です。
膝の痛みには大きく分けて二つのグループがあって、膝の前面の痛みのグループと後ろの面の痛みのグループに分けられ、その場所を特定することで発生原因が明らかになってきます。膝に痛みがあるとすぐに関節の障害を疑うようですが、当店のお客様で膝の痛みを訴える方の中で関節が変形している方は数えるほどでしかなく、多くの方は腰痛から来る神経症状であることがほとんどです。



Marnie BoundsによるPixabayからの画像 )

腰椎の2番~4番の変異でもたらされるものが膝前面に、腰椎4番~仙骨4番(5番)の変異からもたらされるのが膝後面~ふくらはぎ・足首・足底の痛みになるようです。
膝前面には左右の横面も含まれています。

腰椎2番~4番は下肢の曲げ伸ばし・回旋などの動きに使う筋肉の神経が分岐していて、股関節付近の筋肉も含まれています。
この場合にどのような自覚症状が現れるのかというと、太もも前面・左右横面の重だるさ・筋肉の硬さから始まっています。次には膝蓋骨(膝の皿)の周囲に痛みが出てきて曲げ伸ばしに違和感を生じます。階段の上り下りの、特に降りる時の不安感を訴えることも多くなりますが、膝周りの筋肉が硬くなっていて膝が真っすぐ伸びないことにより、下るスピードと体重により膝が崩れる感覚があり手すりを持って一段ずつ降りないと不安になります。
この段階ではまだ痛みがない・あるいは痛みが軽い場合もあります。

次には体重がかかる時の痛み・地面を蹴る時の痛み・曲げた時の膝の後ろの痛み(中央よりも左右)・曲げた時の太もも前面や膝前面の痛みが深刻になってきます。たくさん書いてきましたが皆さんがご来店になるのは このあたりの状態のことが多いのです。さらに時間が経過すると常に激しい痛みがあって楽な姿勢がなく鎮痛剤も効かなくなり睡眠にも支障をきたします。

太ももの筋肉の多くがが強く張るようになると体重と引っ張る力によりO脚に進行して変形性膝関節症になることもあります。
これが多くの膝前面の痛み(腰椎2番~4番の変異)の流れです。
 
次はもう一つの膝裏の痛みについてです。
腰椎4番~仙骨4番(5番)の歪んだ部分から出ている神経が障害されて坐骨(座る時に座面に当たる骨)から下の部分に痛みが出ることがありますが、さらに悪化することで膝の後ろの外側の部分に痛みが出ます。坐骨からは大腿二頭筋などのハムストリング筋群という歩く時の推進力になる筋肉が膝まで続いています。
座った時には坐骨にかぶさる形の大腿筋膜張筋が痛みを覚えることからこの一連の痛みが始まります。やがてハムストリング筋群の痛みが膝まで届き歩行に支障をきたし膝を曲げた時も痛くなり、やがて曲がらなくなり水が貯まるようになります。
このころになるとふくらはぎから足首あたりまで痛みが起こります。

床に座ることができなくなりますので生活の制限が多くなります。膝内部の十字靱帯にも張りが伝わり硬く短くなりますので、下腿が外に回転してO脚が始まり変形性膝関節症へと進行してゆきます。

実際の施術現場では痛みの場所を特定することで腰椎の何番に変異があるかがわかることから、全身の歪み具合を解消することと同時進行で変異の場所を施術してゆきます。
詳しくはこちら・・https://www.youtuu-anjou.com/case/category/osteoarthritis/
 


 


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